海外発、スウェーデン 現地レポート

日本では理想郷としてよく取り上げられるスウェーデンという国ですが、実際あまり観光で来たり、現地の人と一緒に働き生活をしたことがある人はいないかと思います。 そうしたあまりよく知られていないスウェーデンという国を、実際のスウェーデンでの実際の生活や働きぶりを通してレポートしていきたいと思っています。

4月11日 政府が学校閉鎖せず、不安から半数以上の生徒が登校していない実態

 

本日のスウェーデン感染者状況

本日におけるスウェーデンの感染者総数は9,685人、死亡者870人、100万人あたりでは959人にもなっています。

 

日本の感染者数が6,005人、死亡者99人、100万人あたりでは47人ですので、スウェーデンは人口あたり20倍以上も日本よりコロナ感染が広がっていることになります。

 

政府が学校閉鎖せず、コロナ感染の不安から半数以上の生徒が登校していない実態

現在のスウェーデンのコロナ感染率は日本の約20倍にもおよびます。

また感染当初はノルウェーやデンマークンは感染者数がスウェーデンより大きかったのですが、その後にコロナ感染防止規制を行ったノルウェー(6,314人)、デンマーク(5,819人)よりもスウェーデンは、現在大幅に感染者数(9,685人)が増加してしまっています。


このように規制をしないスウェーデン政府の対策により、目に見えて感染者数の増加が他国より大きいことがわかるのです。しかしいまだにスウェーデンでは小中学校、幼稚園の閉鎖をしていません。


スウェーデンでは3月12日に政府が全ての学校の閉鎖をしないと決定しました。しかし5日後の3月17日に方針を覆し、大学や高校、職業学校の閉鎖を行いました。しかしいまだに小中学校、幼稚園は閉鎖されていません。そのため多くの子どもをもつスウェーデンの親御さんが子どもを学校に送ることへの不安を感じています。

 

www.aftonbladet.se

 

4月8日の公共テレビSVTによれば、多くの親が学校に子どもを送りたくなく、半分もの生徒が学校にきていないと報道されています。

そしてヨーテボリにあるスバ-テダル学校長は、親御さんの気持ちはよくわかるが、スウェーデンの規則で健康な子どもは学校に来なければならないため、イースター(キリスト復活祭)後には、教育委委員会に生徒が未登校の状況を報告しなければならないと語っています。

 

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4月8日SVT スバ-テダル学校長 教育委委員会に生徒未登校状況を報告する必要を語る

 

www.svt.se

またもや前言と違うスウェーデン政府

このように多くの親御さんが子どもを学校に通わせることに不安をおぼえ、半分以上の子どもが学校に通っていないのです。しかし3月17日に小中学校を閉鎖しないという政府の決定のせいで、学校長も学校も閉鎖ができず、コロナ感染不安で学校に来ない生徒について教育委員会に報告しなければならない、ジレンマの状況をうんでいます。


しかし3月17日にローベン首相はまだ小中学校、幼稚園の閉鎖はしないものの、閉鎖の準備をしていると発表していました。
しかしこうした多くの子どもがコロナに感染する状況で、子どもを学校に通わせることに不安をもつ親御さんが多くいるにもかかわらず、4週間たった今も政府は学校の閉鎖をしていないのです。

 

またいつものように前言に責任を持たないスウェーデン政府のありようがよく見えてくるのです。