海外発、スウェーデン 現地レポート

日本では理想郷としてよく取り上げられるスウェーデンという国ですが、実際あまり観光で来たり、現地の人と一緒に働き生活をしたことがある人はいないかと思います。 そうしたあまりよく知られていないスウェーデンという国を、実際のスウェーデンでの実際の生活や働きぶりを通してレポートしていきたいと思っています。

4月7日 ウプサラ大学の医学生化学、微生物学、感染生物学のビョルンオルセン教授:「今すぐ社会を閉鎖せよ」

 

本日のスウェーデン感染者状況

 

本日におけるスウェーデンの感染者総数は7,206人、死亡者477人、100万人あたりでは714人にもなっています。

 

日本の感染者数が3,906人、死亡者92 人、100万人あたりでは31人ですので、スウェーデンは人口あたり23倍以上も日本よりコロナ感染が広がっていることになります。

 

安倍首相がスウェーデンのローベン首相と電話会談

日本政府は4月3日に、コロナ治療薬として可能性のある富士フィルム製アビガンを、無償で他国に提供することを発表しました。

 

現在、すでに30各国から要請がきているそうで、他国と協力し多くの臨床試験を行うことで、コロナ治療薬開発スピードを加速させていくとのことです。

 

www3.nhk.or.jp 

4月3日の日経アジアでもドイツ政府も大量のアビガンを購入する予定だと報じられています。日本人として日本が世界に貢献していることに誇りを感じられます。

 

asia.nikkei.com

また安倍首相は4月3日にスウェーデンのローベン首相と電話会談を行い、コロナウイルスの世界的な感染拡大の収束に向けて、人工呼吸器の製造や調達を含む医療面を中心に、緊密に連携していくことで一致しました。


ローベン首相は同日4月3日に演説を行い、演説の中で今後数千の人が死ぬだろうと話し、その準備をしていると語っています。

しかし首相が多くの国民が死ぬことを知り、その準備をしているという言葉事態に違和感があります。そして国民が死ぬことの準備ができているという発言自体も、一国の首相が発言することではありません。


心の準備をするのではなく、しっかりと対策を整えて死者数を増やさないように務めるのが政府や首相の勤めのはずです。しかしスウェーデン政府は他のヨーロッパ諸国と違い、いまだに規制をだしていません。

 

www.aftonblad

多くの日本人が日本政府や安倍首相のコロナ対策に不満を感じているのかもしれません。しかしスウェーデン政府と比較してください。


日本は他の先進国と比べ桁違いにコロナ感染を抑えている唯一の国です。

マスクの配布や国民一人ひとりへ30万円の現金給付、経済対策、コロナ治療薬アビガンの事前準備、世界へコロナ危機集結への国際協力など多くのコロナ対策を日本政府は迅速に行っています。

これほどの対策を迅速にできている国は日本以外に世界でもないはずです。
(ちなにみ私はまったく政府関係者ではありません。あくまでスウェーデン政府と比較して記載しています)

さらに4月3日の安倍総理大臣とローベン首相の電話会議で、ロベーン首相にスウェーデンに在留する日本人への支援を要請し、ロベーン首相も支援すると応じました。


スウェーデンに住む日本人としては、海外在留邦人の保護まで考え、国民の生命を第一優先する日本政府の対応は、信頼ができる政府であると感じます。


反面スウェーデンのローベン首相は、コロナ感染防止は国民一人ひとりの責任であると述べています。


さらに4月5日のスウェーデン国王グスタフ16世の演説でも、

「私は今日、父と祖父母を失う危険にさらされている私の国にいるすべての子どもたちについて考えています。彼らのために、私たち一人ひとりが責任を持ってそして利他的に行動しなければならない」と語っています。

 

 

www.kungahuset.se

たしかにその通りです。
しかし政府が学校閉鎖せず、子どもたちにコロナ感染を広げたのは政府の責任です。そしていまだに小中学校、幼稚園の閉鎖はしておらずコロナ感染が広がっています。その責任を国民一人ひとりの責任であるとするのはおかしいはずです。

 

しかしこれがスウェーデンです。

 

こうしたいまだに具体的な対策や規制を行わないスウェーデンは、まったく日本とは比較にならず、国民を守る気配もない政府での実態がります。

現在のスウェーデンは無政府状態ともいえ、個人が自分たちの命を守っていく必要がある国となっているのです。

 

www3.nhk.or.jp

 

ウプサラ大学の医学生化学 ビョルンオルセン教授「今すぐ社会を閉鎖せよ」


スウェーデンでは感染者が7,000人にもなり、日本の約23倍の感染であるにもかかわらず、いまだに規制をまったく行っていません。

 

そうしたスウェーデン政府の対応に、4月2日の新聞フリア・ティッダで、ウプサラ大学の医学生化学、微生物学、感染生物学のビョルンオルセン教授は「今すぐに社会を閉鎖せよ」と警告をしています。

 

www.friatider.se

 

ビョルンオルセン教授は「スウェーデン公衆衛生局長のアンダーシュ・テグネルは、私たちが知らない何かを知っているだろうか?

また他の感染管理当局が知らない何かを彼は知っているのだろうか?

いずれにしろアンダーシュの発言に透明性がない 」と語っています。


そしてビョルンオルセン教授は、なぜスウェーデンが他国のコロナ対策とまったく違う道をとっているのか、公衆衛生局の説明が不明確であるとのべ、スウェーデンがヨーロッパの他の国々に反対している理由をはっきりとする説明を求めています。


さらに現在のスウェーデンでは良心に訴え、国民一人ひとりに責任を置く、コロナ対策を行っていいる。
しかしこうした個人の良心に頼り何も規制をしないと述べるのではなく、今は国を守るために、可能な限りり今すぐできる限りのものを閉鎖しなくてはならないと語っているのです。


まさにビョルンオルセン教授のいうことは正論であります。

1つの例としてあるドイツ人は、現在ベルリンでは閉鎖しているから外出できないが、解除されればすぐにヨーロッパ旅行すると話していました。
この例からもドイツでは厳しく規制されているため外出しないだけの人もおり、規制がなければすぐにでも遊びにでかけようとする人もいます。

そのため国民一人ひとりの良心に訴え、コロナ感染防止は国民の責任であるとして、規制を行わないスウェーデン政府の対策では、コロナ感染が拡大しているのは目に見えています。


そしてスウェーデン政府やスウェーデン公衆衛生局は、国民の生命・健康への危害がある状況下にもかわらず、規制を行う多くのヨーロッパ諸国を否定してまで、なぜ規制をしないのかを明確に説明する必要があるのです。

またビョルンオルセン教授が語るように、今すぐにでも他のヨーロッパ諸国のようにできる限りのものを閉鎖し、コロナ拡散防止をするべきなのです。