海外発、スウェーデン 現地レポート

日本では理想郷としてよく取り上げられるスウェーデンという国ですが、実際あまり観光で来たり、現地の人と一緒に働き生活をしたことがある人はいないかと思います。 そうしたあまりよく知られていないスウェーデンという国を、実際のスウェーデンでの実際の生活や働きぶりを通してレポートしていきたいと思っています。

スウェーデンの国境開放に否定的なフィンランド健康福祉研究所

 

本日のスウェーデン感染者状況

本日におけるスウェーデンの感染者総数は31,523人、死亡者3,831人、100万人あたりで感染者は3,124人、死亡者は380人にもなっています。

 

日本の感染者数が16,385人、死亡者771人、100万人あたりで感染者は130人、死亡者は6人です。

 

スウェーデンにおける人口あたりの死亡数は63倍以上も日本より高いことになります。

 

スウェーデンの国境開放に否定的なフィンランド健康福祉研究所

北欧では6月から8月にかけて、多くの人たちは約1ヶ月ほど夏季休暇を取得します。

そのため最近、夏にかけて国境の開放を検討し、海外からの観光客を受け入れるかどうかの議論が話題となっています。

 

5月20にの公共テレビSVTによると、フィンランドの健康福祉研究所においてコロナ感染予防活動リーダーを務めるミカサルミネン氏は、ノルウェーやデンマークなどに比べてスウェーデン人観光客を受け入れるのははるかに危険だと語っています。

 

そしてミカサルミネン氏は

残念ながら事実です

 

「スウェーデンよりも厳格なコロナ規制をおいたフィンランドでは、コロナ感染状況は安定している」


「政治的な決断ですが、(スウェーデンと他の北欧諸国)との感染拡大の違いは事実であり、当然フィンランド政府も(スウェーデンとの国境開放しないことを)考慮しているはずだ」と語っています。

このようにフィンランドがノルウェーとデンマークからの観光客は受け入れるものの、スウェーデン人観光客の受け入れに否定的であることを語っています。

 

https://www.svtstatic.se/image/wide/992/26875953/1590003207?quality=70&format=auto

www.svt.se

全ての北欧諸国がスウェーデンとの国境開放に否定的

また5月15日の公共ラジオSRでも、ノルウェーはスウェーデンよりも厳しいコロナ規制をしたことにより低い感染者数や死者数であった。そして現在のスウェーデンにおけるコロナ感染の拡大は近隣諸国の懸念の元になっていると報じています。

 

そしてノルウェー公衆衛生研究所感染防御担当フロードフォーランド氏は、
「現在、ノルウェー政府が検討していることはいつスウェーデンとの国境を再び開けるかどうかです。スウェーデンでのコロナ感染は非常に拡大しすぎている」と語り、

拡大しすぎているスウェーデンのコロナ感染を危惧して、ノルウェー政府がスウェーデンの国境を開放に強い危機感を表しているのです。

 

また5月15日のブログでも記しましたが、デンマークのいくつかの政党はドイツやノルウェーとの国境の開放を検討しているが、スウェーデンとの国境を開放する事は恐らくないだろうと5月14日のデンマークの公共放送DRでは報じられています。

 

このように全ての北欧諸国がスウェーデンとの国境に否定的なのです。

 

https://www.dr.dk/images/other/2020/05/14/nabograense.png

globaljourney.hatenablog.com

 

日本人から考えると、北欧といえば同じような国々に感じますが、実際にはコロナ対策におけるスウェーデンの政策は、他の北欧諸国とも大きく違います。

 

そして北欧だけでなく世界の国々と比べても、全くというほどコロナ対策を行わず多くの死者をうみつづけているスウェーデンは、北欧の国々からも孤立している状態がわかるのです。