3月29日 ヨーロッパ諸国からも非難が集中するスウェーデン政府のコロナ対応！
今週末日本では、東京都と神奈川、埼玉県、千葉県などが共同して、東京への外出自粛を強く住民に要請しています。
本日の日本のコロナ感染者数は1,693人、100万人あたりにすると、13人となります。
そのためイギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペインなど多くのヨーロッパ諸国では、都市の閉鎖など多くの規制を行いコロナ拡大防止の規制を行っています。
隣国フィンランドはスウェーデンに比べコロナ感染が拡大していません（感染者数1,239人）。
しかし3月16日に非常事態を宣言して、10人超の集会の禁止、公営博物館・劇場・文化施設・図書館やスポーツ施設の閉鎖など。学校や大学は閉鎖。保育所と小学校は業務上就業が必須とされる親の子ども以外は学校を休校としています。
しかしスウェーデンでは、本日のコロナ患者数は3700人にも及んでいます。そのコロナ感染数は人口100万人あたりにすると366人ともなり、日本の28倍以上コロナ感染がひどい状況となっているにもかかわらず、いまだにほとんど何もコロナ拡大防止の対策をとっていないのです。
唯一スウェーデン政府が現在お行っている規制は下記の４つだけです。
1，3月17日に大学、高校、職業学校の閉鎖決定。しかし小中学校、保育所は通常どうり運行。（3月12日に学校を閉鎖しないと政府は決定したが決定を突然変える）
2，3月17日に国境の閉鎖決定。（3月15日は国境を閉鎖しないと決定していたが決定を突然変える）
3，3月25日からレストラン、カフェ、バーでは立っての食事禁止（座って食べれば何の問題もない）
4，3日29日から50人を超える公共イベントの禁止（民間イベントは禁止していない）
そのためまだ街には多くの人たちがマスクもせずにであるき、のびのびとショッピングやレストランで食事をしている多くの人達をみかけます。
とてもコロナが日本の28倍以上も拡大しているとは思えない、のんびりとしたスウェーデンの状況なのです。
こうしたスウェーデン政府のコロナ拡大防止対策に、ヨーロッパのメディアからも非難が集中しています。
スウェーデンの新聞であるアフトンブロデットでは「スウェーデンを除くすべての国で厳しい規制をしているが、何も規制を行わないスウェーデンに対して外国のメディアが非難している。スウェーデンは他国が知らない情報を握っているのか、それとも無知なだけなのか」と記されているのです。
イギリスのオンラインメディアであるブリティッシュメールも、
「世界は止まっているが、スウェーデンはそうではない」
「スウェーデンはリベラルなコースをどれくらいの期間開催できるのか」と、スウェーデンはコロナ感染が広がる中でも何もかわらずのんびりしていると記しています。
www.dailymail.co.uk
実際に私もスウェーデンに住んでいますが、特に街の日常生活はかわらず、この状況でもフィットネスクラブやサッカーなどスポーツをして楽しむ人を多くみかけます。
ドイツの新聞ディ ツァイト(Die Zeit)の記事には、スカンジナビア最大の国であるスウェーデン政府が現実を無視していると述べています。 またコロナ対策の最前線に立っているのはスウェーデン政府ではなく、使い古したセーターとチノパンを着ている国家疫学者のアンダース テグネルであり、スウェーデン政府はウイルスの蔓延を阻止するために全力を尽くしていない、世界で唯一の国だと記しているのです。
こうしたスウェーデンの状況は同じヨーロッパであるドイツから見てもまったく異国的なものであると述べています。
私は日本のニュースもみているため、日本政府とスウェーデン政府の対応を比較できます。日本ではまだオーバーシュート（爆発的感染）が起きていません、しかし日本政府が学校閉鎖や国民に強く外出の自粛を呼びかけ、コロナ拡散防止に必死取り組んでいるのがよくわかります。
反面スウェーデンはとっくにオーバーシュートが発生し、日本の外務省の感染症危険情報ではレベル３の渡航中止勧告が発せられているほどの国です。にもかかわらずスウェーデン政府と公衆衛生局は、スポーツは健康に良いからフィットネスクラブなども通常どうり営業は問題ないというほどなのです。
他のヨーロッパ諸国と比較しても全く話にならないほど対策がなく、本当にスウェーデン政府はコロナ拡散防止を考えており、国民を守る気があるのか疑いの目が拭えません。
もちろんスウェーデン人もこうしたスウェーデン政府に苛立ちを覚えています。そのため毎日のように公衆衛生局のアンダース テグネル氏がマスコミから非難をされています。しかしスウェーデン政府は全くというほどマスコミにも現れず、何の発言もしないのです。
それではスウェーデンの法律では、こうした公衆衛生上の責任は政府にはないのでしょうか？
今日のヨーテボリ新聞には法律的に、コロナ拡散防止に誰が責任をもつかが記事として記されています。
スウェーデンは他のヨーロッパ諸国と少し違い、公衆衛生上の責任は政府と公衆衛生局の両方に責任があるとのことです。
しかし最終的な責任は政府にあると述べられています。
そうするとスウェーデン政府がコロナ拡大防止につとめず、公衆衛生局に全ての責任を押し付けているのは、法律上で違法にあたることがわかります。
にもかかわらずスウェーデンのローベン首相は3月27日の会見で、「コロナ拡散しないようにするのは国民一人ひとりの責任だ」と発言し、政府の責任を国民に押し付けようとさえしているのです。
まさにドイツの新聞ディ ツァイトが記しているように、スウェーデン政府はウイルスの蔓延阻止に尽力を尽くしていない世界で唯一の国の実態です。
普段は人権尊重や子どもの保護を謳っているスウェーデン政府ですが、緊急の事態になれば国民や子供の生命を守ろういう姿勢もあらわすこともありません。しかしこれがスウェーデン政府の本当の姿なのです。
