スウェーデン警察が1週間で28人の売春斡旋者を逮捕
本日のスウェーデン感染者状況
本日におけるスウェーデンの感染者総数は30,377人、死亡者3,698人、100万人あたりで感染者は3,010人、死亡者は366人にもなっています。
日本の感染者数が16,305人、死亡者749人、100万人あたりで感染者は129人、死亡者は6人です。
スウェーデンにおける人口あたりの死亡数は61倍以上も日本より高いことになります。
スウェーデン警察が1週間で28人の売春者を逮捕
毎日コロナ関連のブログを書いていましたが、最近のニュースはいつも同じようなコロナニュースや、公衆衛生局の言い訳ばかりであるため、本日はすこしコロナとは違った事を記します。
5月18日の公共テレビSVTによると、スウェーデン警察がストックホルム周辺の売春斡旋業者28人を逮捕したとあります。
これはあるテレビ番組で6人の売春斡旋業者の名前が上がっていたため、これらの業者をマークして、先週だけで28人の売春斡旋業者を逮捕したとのことです。
こうした売春に関してでも、スウェーデンでは独自の法律があります。
スウェーデンでは、買春は違法なのですが、なんと売春は合法なのです。
2013年のビジネス紙JPプレスによると、この法律は1998年5月に制定され、性的サービスに従事する人々の保護を目的とし、セックスを売ることではなく買うことを禁じた「セックスショップ法」、すなわち「買春禁止法」がスウェーデン議会を通過したとあります。
色々な意見もありますが、売る側は罪にとわれず買った側だけが犯罪者となる、なんとも一方的な取締にもみえる、他の国とは違った法律があるのです。
しかしスウェーデン政府が2010年に発行した報告書(SOU 2010:49)によると、施行の前年に通りに立つ売春婦、いわゆる「ストリート売春」の人数は国内の3大都市を合わせて726人であったのに対し、施行された1999年には340人と、半数以下に減少しています。
その後わずかに増えたものの、基本的には減少する傾向を見せているとのことです。
この法律が売春婦減少にある程度影響があったともいえます。
人口あたり強姦数は日本の80倍
それではこの法律によりスウェーデンにおける強姦数はどうなったのでしょうか?
2019年のスウェーデンメディアであるザ・ローカルによると、2017年における強姦件数は合計7,230件であったとあります。
また2016年から比べると、663件増えて10%増加しているとあるのです。
sverigesradio.sehttps://www.thelocal.se/20180118/reported-rapes-in-sweden-up-by-10-percent
日本の強制性交等数は2017年の警察庁によると1,109件であることから、
スウェーデンと日本の強姦件数を人口あたりで比較すると、スウェーデンでは80倍以上も日本より強姦件数の高いことがわかるのです。
そのため1998年に制定された「買春禁止法」は、強姦件数からの視点では機能していないと考えられます。
2009年のザ・ローカルで、 アムネスティ・インターナショナル(国際人権救援機構)が、スウェーデンでは強姦発生率がヨーロッパで最も高いと報じられています。
そして過去20年間に警察に報告された強姦数が4倍になったにもかかわらず、有罪判決が下された割合は1965年よりも著しく低いこと示しています。
さらに男女平等の評判が高いにもかかわらず、女性に対する暴力のレベルは悪化していると述べているのです。
アムネスティ・インターナショナルによれば、スウェーデンの家庭生活と性的関係の「根強い家父長制のジェンダー規範」は「重大な社会的欠陥」であり、スウェーデンにおいて女性に対する暴力を引き起こしている理由であると結論付けています。
そのためスウェーデンにおける女性に対する暴力が、国連から懸念を集めていると報じられています。
https://www.thelocal.se/20090428/19124
日本のメディア報道では、スウェーデンでは男女平等がすすみ、女性にとって平和な社会が築かれている国のイメージをもたします。
しかし本来のスウェーデンの伝統として「根強い家父長制のジェンダー規範」があるため、男女平等の政策とは裏腹に、多くの強姦事件が起きている実態もあるのです。
スウェーデン国王の売春スキャンダル
また買春を違法としているスウェーデンですが、2011年のフランス通信社によれば、2011年にカール16世グスタフ国王が、性風俗店を訪れていたというスキャンダルが報じられました。
その記事によればグスタフ国王には最近いくつかのスキャンダルが持ち上がっており、そのひとつに国王が性風俗店を訪れ、裸の女性2人と一緒に撮影した写真をマフィア組織の元構成員がもち、間接的に組織犯罪とも関連があるといった報道されているのです。
もちろんグスタフ国王はこのスキャンダルを否定しています。
グスタフ国王は「そんなものが存在することなどありえない。また誰も見たことのないものについてコメントすることなど不可能だ」と、スウェーデン通信の取材に答えています。
ですがテレビ局TV4はあるジャーナリストがその写真を見たと報じています。
これに対しスウェーデン王室は、そうした主張を裏付ける映像証拠を示すよう要求しています。
しかしTV4によれば、国王は大金を積んでこの写真の公開を阻止しようとしていると報じているのです。
このスキャンダルが本当かどうか私にはわかりません。
しかし2011年に起きたことであればすでに「買春禁止法」が成立しており、
もしスウェーデン国王が買春をしていたのならば、買春禁止法違反であり、れっきとした犯罪です。
しかしスウェーデン国王の「買春禁止法」違反かどうかの真偽はこれ以上は追求されていません。
そしてスウェーデンではこうした大きなスキャンダルでさえも、何事もなかったようにいつもの如く忘れ去られていくのです。